寓意に満ちた物語です。
妖精のフローライトは偶然に自らの生まれた場所を訪れます。
そこにいたはフローライトをよく知る精霊〝オリジン〟でした。
そしてふたりは言葉を交わすのです。
フローライトは会話の中で自分の不揃いな羽根の意義を理解します。
完全なものは終わったもの。
欠けたものは変わり続けるもの。
精霊オリジンの言葉は物語を読む者の胸中にも深く問いかけます。
物事の良し悪し。それを決めるのは〝どう在りたいか〟という意志ではないでしょうか。
本作には幻想的な描写のなかに普遍的な真実が宝石のように散りばめられています。
ぜひ一度、ご覧くださいますように。