鋭く光ったナイフみたい!それが10首全て読み終えた時の第一感想でした。リズミカルで切り口は鋭利、でも韻も踏んでて機知にも富んで。一度読み始めたら、最後まで一息に連れてゆかれる勢いを持つ、とても魅力的な作品群です。
サスペンスフルで、狂気も感じられて、これは面白いと思いました。意外性のある展開が秀逸な、ミステリー仕立ての短歌連作10首です。
ストーリー性のある本作は、一年を通じた恋模様を描いたものである。とにかく本作は、順番に読んでこそ味わい深い物があると感じた。第1首からはじまり、第10首まで。その読後感に、作者の「伝えたい」を感じることができた。