このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(97文字)
それは素晴らしい。主人公の下劣な行動に対する絶対的な絶望感と救いようのなさが、まさに完璧に伝わってくる。自分の都合のために大切な友人を犠牲にしておきながら、自分の罪を直視する勇気すら見いだせない彼女の人格は、あまりにも空虚で哀れだ。しかし、自分の罪から逃げることはできない。主人公が新天地で平穏と幸福を見つける番外編のような物語を読んでみたいものだ。作者がたまにこういう話をすると、希望が持てる。