好きな人がバスケを終えて、汗をかいたまま目の前に現れ、夏の風が吹いた瞬間、心がドキドキして、彼しかいない。
蝉の声、風鈴の軽やかな響き、冷たいかき氷、首筋を流れる汗……。これでもか!というほどに一首ごと、夏の情景が広がっていて、詠むたびに私の心は夏模様でした。そして、恋。この胸に伝わってくる熱い気持ちは、果たして夏のせいか、恋の仕業か……!この恋はいかにして始まったか、気になる方々は、前作となる「春の匂い」を是非ともお読み下さいませ!
She even prepared an English version for me!
夏。弾けてた。みずみずしい、さわやかな、あっつい夏。夏の味。コレ読んで、思い出しておこう。すぐそこまできてるから☀️🌻🍉✨
現代調でもあり、この十首連作を見て思ったがのが、「おぉ!まるで選者が書いた短歌のようではないか!?」という完成度の高さ!ナツガタリというお題もキチンと視野に入れたテーマ選びも心憎い。ザ・模範解答的珠玉の十首連作だと思います。お手本ですね。
何処か遠い夏の情景の中に、コロンと氷の鳴る音と共に戻って来た意識の中に、滑り込んで来る思い人の言葉、仕草。 心の中の夏の風景に刻み込まれた、決して消える事の無い思いの丈。 淡いけれども生々しく、ほの見える思いの深さに少し慄きつつも、最後まで堪能させて頂きました。。
その場面がハッキリとイメージできる。 なぜこんなにも、胸打たれるのか。
ドキドキ
恋がテーマ。けれど「君」というワードは十首のうちわずか二回だけ。対象を示すことばを使うことなくても、自然につたわってくる、老若男女をとわず、誰にでも思い出すときがある思いが描かれていました。ちょっとざわついたり、痛みを覚えたりする気がするのは、多くの場合、その味を知ったときには過去になってしまっているから、でしょうか――
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(146文字)