【ピックアップ企画】編集者がオススメするカクヨム作品集! 第1回(全3回)

カクヨム運営です。

先日行った、アンケートで皆さんから強い要望がありました、編集者によるピックアップ企画を開催いたします。

このピックアップ企画では、現役ラノベ編集者+カクヨム編集部+カクヨム運営による"カクヨムオンリー"に絞った、選りすぐりの作品をご紹介します!  気になった作品を、是非年末年始の長期休暇で読んでいただければと思います。 企画の開催にあたり、こちらの気合が入りすぎ、レビューの数がとても多く集まったため3回に分割し、紹介いたします。

そして、本日の紹介ジャンルは……【異世界ファンタジー】、【歴史・時代・伝奇】、【エッセイ・ノンフィクション】、【詩・童話・その他】となります!


編集者がオススメするカクヨム作品集!
第1回:【異世界ファンタジー】、【歴史・時代・伝奇】、【エッセイ・ノンフィクション】、【詩・童話・その他】ジャンル

第2回:【恋愛】、【ラブコメ】、【ホラー】、【ミステリー】ジャンル

第3回:【SF】、【現代ドラマ】、【現代ファンタジー】ジャンル

番外編

【異世界ファンタジー】

小説を書きたいというか、小説を通して女の子のパンツを書きたいんだね・・ ーーカクヨム編集 mnmr

◆お嬢様「最強の剣を、わらはに寄こせ!!」店主「だから、んなもんねーよ!!」(略して、最だら) 著:草風水樹(くさかぜみずき)

[レビュー] 傲慢不遜で金髪ツインテール!(執事もいるぞ!)な超テンプレートお嬢様が『最強の剣』を求めて武器屋にやってきた!一方、武器屋の店主(でも超強いぞ!)は「そんなものねぇ」とお嬢様を一蹴・・・しようと思ったら、なんやかんやあって彼女に剣術を指南することに!?お嬢様はなぜ『最強の剣』が欲しかったのか、そして実は武器屋の店主が超強かった理由とは・・・・・・。「強い武器を持つだけでは、その人自身が強くなるわけじゃない」──なんだか現実社会の色々な事にも適用できそうな金言を放つ武器屋店主と、意外と素直でかわいいところもあるお嬢様の冴え渡るボケとツッコミの応酬にあなたも惹き込まれてはっ!?


幻想の書架と魔導書と司書達の物語。そのお仕事風景と掛け合いに和みます! ーーカドカワBOOKS編集A

◆本の森のエルフ 著:kattern

[レビュー] 冒頭から、森の深奥を探索している冒険者達――と思いきや、魔導書を探し書架を巡るエルフの正司書と元盗賊の司書補佐というのだから、好みのツボを突かれまくりです。 幻影の海の上、白詰草の栞で本を釣ったり、魔導書のせいでバーサークした編みぐるみのクマとじゃれたりと、ツッコミどころ満載のお仕事風景。抜けたところがあったり、ズボラだったり、都合の悪いことは見て見ぬふりをしたりする人間味豊かなキャラ達も◎!


嫌いだったキャラを好きになるって、それだけ面白いって証拠ですよね ーーカクヨム運営 Y

◆純真なマチウ[揺籃篇] 著:松枝蔵人

[レビュー] 遠未来で文明が中世まで後退した世界で、新人類と旧人類との争いを描いた壮大なSF・ファンタジー。 確かな文章力で紡がれる物語にワクワクさせられました。特に逃走劇と追跡劇の場面転換が絶妙でした。 キャラ達の描かれ方もよくて、胎動篇、生誕篇のヒロインのカナリエルが魅力的なんですよね。 また敵役立場だったいけ好かないロッシュが、揺籃篇から雰囲気が変わりかなり魅力的になって、 今や一番好きになっています。嫌いだったキャラを好きになるって面白いって証拠ですよね。


その言動に思わず吹き出す変人勇者!だけど無双!! ーーカドカワBOOKS某

◆この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる 著:土日 月

[レビュー] キャッチが秀逸で読み始めました。そのキャッチ通り、ほぼ不安神経症レベルの慎重さ(小心さではない)を持つ勇者・竜宮院聖哉は今までにないタイプの主人公。本人はいつも真剣でなんだけど行動や発言がどう見てもギャグ、お目付役?の女神リスタとの会話に笑わせられっぱなしです。でも、その性格ゆえ戦闘では無双の強さを発揮し、しかも過剰な慎重さにはあるワケが・・・・・・。基本コメディタッチでさくさく読めますが、時に容赦のないハードな描写もあり、最後まで飽きさせない展開で楽しめました。書籍化が決まって続編の連載が始まったので、こちらも期待しています!


タイトルでの猛烈アピールに怯まず読んで良かった。 ーーカクヨム編集K

◆こちら、幻想図書館士師ツバメ《カクヨムオンリー》 著:氵氵花鳥乙-ししつばめ-

[レビュー] 企画のための作品探し中、タイトルに目がとまった。「図書館」という単語は本好きにとって1、2を争うぐっとくるワード。今回もご多分に漏れず引きつけらた。(カクヨム編集的には「カクヨムオンリー」も喜び大。タグでも充分) 本作は短編集のたたずまいで、それぞれつながりがあるものも、ないものも。各作品は違うジャンル・世界観なのだが作品完成度が高いので、その違いも楽しく読める。一つの短篇で語られたキャラクターのその後がわかると二度おいしき気持ちに。優しく、柔らかい読み口が共通点……気になるタイトルから試してみるのがおすすめ!


レベル1で成長が止まった最弱主人公が知識無双 ーーカクヨム編集O

◆勇者召喚が似合わない僕らのクラス 著:白神 怜司

[レビュー] 勇者としてクラスごと召喚された主人公に与えられた固有スキルは「スルー」。どんなに狩りを頑張っても、経験値が主人公をスルーしてしまい、レベル1のまま成長しません。しかし、知力はチート級で、異世界人たちは皆、彼の知力の前にねじ伏せられます。この物語は、そんな正統派勇者から大きく外れた主人公と、同じく外れたクラスメイトたちの非正統派異世界ファンタジーです。


【歴史・時代・伝奇】

洞ヶ峠にその名を遺した男、ここにあり ーーカクヨム運営 I

◆大和の守り手・筒井順慶 著:101

[レビュー] 本能寺の変の際に、親交の深かった明智光秀の誘いになかなか乗らず「洞ヶ峠を決め込む」という姿は、日和見の代名詞となり、不名誉な名前を残してしまった筒井順慶。しかして、その真の姿は大和の寺社の数々の守り手として、戦火にさらされないよう気を配り、歯を食いしばって権謀術数渦巻く戦国を生き延びた漢だった。三好三人衆や松永久秀といった、信長全国制覇の脇役としてしか詳細を知らない彼らとの抗争が、しっかりとした筆致で描かれる。骨太の戦国小説として楽しめる。


【エッセイ・ノンフィクション】

大人になろうと踏み出した最初の一歩、あなたは覚えてますか? ーーカクヨム編集 mnmr

◆酔迷人(よまいびと) 著:弦巻 耀

[レビュー] バーで一杯が似合う大人になりたい──そんなことを考えていた時期が私にもありました…すみません今でも結構思ってます(恥)。 このエッセイで描かれているのは、そんなよくある想いから始まる作者さんとお酒との等身大の思い出たち。会社の悪い先輩に誘われた経験、飲み会で同僚との距離が縮まった話、気になるお酒を初めて頼んだ感想…。そんな、きっと読んだ人に共感を与えるお酒と人にまつわるちょっとしたお話たちがたくさん詰まった背伸び系(?)エッセイです。


あくまでも小説の資料用ですからね! ーーカクヨム運営 T.K

◆小説に使える裏社会知識 著:猶(ゆう)

[レビュー] “裏社会” 一切関わりたくないですが、遠くからチラリと覗いてみたい。そんな願望を満たしてくれるエッセイです。 このレビューでは内容に関しては触れないようにしますので、 バイオレンスな小説を書く。または“裏社会”というワードに興味がわくが、絶対にその世界に近づかない。と約束できる方のみお読みください。 何度でも言いますが、あくまで小説を書く際の資料ですからね!


【詩・童話・その他】

五感で感じる作品 ーーカクヨム運営M.Y

◆傷つけない海 著:よみの

[レビュー] SFのような少し不思議な世界でしたが、すっと入ることができました。彼らと同じものを見て、聞いて、嗅いで、触れているような感覚になる表現力は素敵だなと思いました。特に夢の描写はでは、自分も同じ悪夢を見るのではと怖くなったほどです。 後半の展開が少し速い印象も受けましたが、母親に対する彼らの心情が伝わってきて、読み終わった後は温かいような、清々しいような、ポジティブな気持ちになりました。