日常を彩るのは、いつも〝この目〟に映るもの。

世界を見渡す僕らの目は、いつの間にか排気ガスで濁ってしまう。

コンクリートの隙間に咲いた、名もなき花を見過ごしてしまう。

見上げれば空は広いのに、目を凝らせば命が蠢くのに、有機ELにばかり向いてしまう。

どうせ猫背なら、地面の団子虫を眺めたい。

どうせ仰天するならば、スミレ色の空に仰天したい。

そんな気持ちを思い出させてくれる、優しいモノローグ。

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