Last Piece -都市が紡ぐ物語-

2065年、日本。企業が自治体を運営する未来都市——そこに集められたのは、価値観の異なる二人だった。

冷静沈着な都市審査官・東雲遼。
文化を守ろうと奔走する文化庁の官僚・天城澪。

「この国の未来を見つけること」——それが彼らに課せられた指令だった。
仕掛けたのは行政庁の倉木凛。未来の在り方を見定める立場にありながら、彼女は静かに微笑む。
二人が紡ぐ物語が、どこへ向かうのかを——。

企業都市、政府直轄領、自治を貫く者たち——交錯する思惑の中で、彼らは何を選ぶのか。
そして、30年前「都市を売った男」と「都市を救った男」が遺した想いとは——。

未来を切り拓く者たちの、新たな物語が始まる。